派遣にも有期雇用と無期雇用と分かれています。
有期雇用は一般的にイメージがつく方の多い「契約期間が定まっている派遣」
無期雇用は「契約期間が定まっていない派遣」
雇用期間だけ見ると無期雇用だから正社員と一緒ですよね。
(実際は派遣先では派遣のままなのですが)
ネットで無期雇用派遣のことを調べると、デメリットしかないという記事が本当に多いです。
募集型の無期雇用派遣は自分で決められない配属先企業の環境によって左右されるので、運要素が大きいのも事実です。
前職も現職も無期雇用派遣を経験しているので、私が思うメリット・デメリットを書いていきます。
(厳密には前職はちょっと違うのかもしれませんが似たようなことなので)
※無期雇用派遣についてこんな記事も書いています。
無期雇用派遣のメリット
前提として、派遣先企業によるところが非常に大きいです。
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派遣先が決まらなくても給与は支給される
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交通費も基本的に支給される
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同じ会社に所属しながらも、いろんな職種に挑戦できる
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有期雇用よりかは雇用安定している
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未経験でも研修制度あり
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普通の正社員より入りやすいかも…
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ボーナスが支給される会社もある
ざっとこんな感じでしょうか。
派遣先が決まらなくても給与は支給される
派遣先がすぐに決まるとは限りません。
有期雇用の場合、待機中のお給料は出ないです。(あくまで派遣会社に「登録」している状態)
無期雇用は給料が支給されるのでその点は安心できると思います。
(会社によっては6割支給のところもあるようなので要注意)
私自身5月は1ヶ月間丸々待機でしたが、ちゃんと全額支給されていました。
待機中は自己研鑽ということで4月の集合研修の振り返りやら自己学習やらを行って、簡易的な日報で取り組み内容を報告していました。
交通費も基本的に支給される
今は有期雇用でも同一労働同一賃金で、支給されるようになっているはずですが一応。
しかし聞く話によると、すでに有期雇用の人が無期雇用に切り替えたら交通費が支給される代わりに時給が下がるということもあるとか。。
切り替えを検討している人はそのあたりも加味する必要があると思います。
支給額は会社によって異なるので要確認。
同じ会社に所属しながらも、いろんな職種に挑戦できる
特に前職でこのメリットを感じました。
前職の職歴ですが、
派遣先:携帯販売→イベントディレクター→スーパーバイザー→営業アシスタント
派遣元:スタッフフォロー→営業事務
6年半でこれだけ経験しています。
これだけ様々な職種を経験したら、自分がどの職種に合うのかなんとなく見えてきますね。
有期雇用よりかは雇用安定してる
あくまで派遣先では「派遣」なので、業績悪化などで契約を切られる可能性はあります。
切られてしまっても派遣元の会社には雇用され続けているので、そういった意味では安定していますね。
未経験でも研修制度あり
未経験職種に挑戦する方は研修制度をしっかりと確認しておいたほうがいいです。
今の会社、派遣会社の中でも大手の会社になるので研修制度は整っています。
未経験エンジニア向けに外部の講師による研修が1ヶ月間ありましたが、かなり濃かったです。
毎日頭がパンパンになりました。
リモートでの実施でしたが、同期入社の未経験の方とは結構話すようになったので、先日オンライン飲み会をしました。
楽しかったです。
また、今の配属先の業務でデータベース(SQL)を使うとのことで外部のスクールに研修を受講しに行っています。
わからないことはすぐに直接聞けるのは良いですね。
この研修を受講させてもらえるようになった経緯を派遣元の方から聞きました。
派遣元の営業さんが派遣先の方に私の描いているキャリアについて話をしていただいていたそうですが、その時にそういうことならデータベース勉強した方がいいとなったとのこと。
(開発に興味あると話していました)
こういう背景で研修受けることができるのってあるあるなんですかね?
前職では携帯の販売研修を同じ派遣先で働いている先輩社員が、お互い派遣先での勤務が休みの日にしていたことはありました。
他にもe-Learningが受講できる会社もあります。
「会社の」じゃなくて一般向けに公開しているe-Learningサービスが利用できる会社もありますね。
普通の正社員より入りやすいかも
これは完全に私の偏見かもしれません。
少なくとも前職は大量採用方式だったので余計にそう感じています。
ただ「派遣先で仕事をする」が前提になるのでコミュニケーションスキルは若干見られているような気がします。
変な人材をお客様のところへ送り出す訳にもいかないですからね。
人材業界にとって人は商品です。
ボーナスが出るところもある
会社によりけりかと思いますが、ボーナスが支給されるところもあります。
ちなみに現職は基本給×○ヶ月とあらかじめ決まっています。
ボーナス上げたければ基本給をあげる努力をすれば良いのでわかりやすいです。
無期雇用派遣のデメリット
ここが皆さん知りたいところですかね。
- 派遣先は自分で選べないかつ断ることが難しい
- 派遣先ではあくまで派遣扱い
- 派遣元の会社への帰属意識が低くなる
- 派遣先と派遣元の休日日数の差について注意が必要
- 派遣先の正社員への壁は高いかも
派遣先は自分で選べないかつ断ることが難しい
「自分で勤務先を選べる」が派遣のメリットですが、このメリットが消えてしまうのがこれ。
あくまでも「社命」になるので基本的には派遣先が気に入らなくても断ることは難しいです。
そのため本当に運ですね。配属ガチャです。
前職は最初の派遣先は家から1時間半ほどのところでした。
人間関係は良かったのと、観光地(京都でした)までの定期代が支給されていたのでそこまで苦ではなかったですが。。
派遣先ではあくまで派遣扱い
無期雇用派遣とはいえ、派遣先では派遣扱いです。
そのため派遣先の福利厚生は基本的に適用されませんし、休暇制度も利用できません。
派遣先がいくらボーナスが良くても関係ないのが辛いところです。
…ちなみに、前職では派遣先がプレミアムフライデーを導入していたのですが派遣社員でも適用されました。
休憩室は普通に使わせてもらいました。
会社や制度によるのかもしれませんね。
派遣元の会社への帰属意識が低くなる
今の若い方はそんなに気にしないんですかね?
基本的に派遣先で仕事をするのでそりゃそうだという話ですね。
なので、同期の顔も知らないという人もいます。
会社によっては帰社日があるのでその時にミーティングがあることも。
コロナがなければミーティング後に親睦会が開催されていてそこで交流もできたのですけどね。
派遣先と派遣元の休日日数の差について注意が必要
これはわかりづらいと思うので事例を出します。
派遣元企業の休日日数:月に8日
派遣先企業の休日日数:月に10日
日数が2日(派遣元企業の休日が2日少ない)
無期雇用派遣は大抵が派遣先の会社に従って仕事をするので、派遣先企業が休みだと休むと思います。
上記の例だと10日休むことになりますね。
すると派遣元の規定休日は8日なので2日勤務日数が足りていないことになります。
会社によるのかもしれませんが、前職では規定日数に満たなければ給料が控除されてしまいます。
控除を防ぐためには「有給取得」「派遣元の業務を行う」の2択です。
ちなみに今の派遣先、お休みが多いのでそういう日は自宅で自己学習をすることで勤務扱いになるかを派遣元の方に確認してみました。
なんと派遣元の勤怠システムには定時でつけてもらえれば休んで良いとのこと。
嬉しすぎます。
会社によるのかもしれませんね。
前職がブラックだったのか、現職がホワイトすぎるのかわからない。
派遣先の正社員への壁は高いかも
無期雇用派遣は「派遣会社の社員」として勤務しています。
そのため有期雇用と違って派遣先からしたら「他社の社員」になります。
派遣先の企業から直接雇用への声がかかりづらいのは事実です。
派遣先企業への直雇用を目指している人は紹介予定派遣を狙う方が良いですね。
前職で派遣先企業への直接雇用(契約社員でしたが)の話をもらったのですが、派遣元からは一切その話をされませんでした。
言葉を選ばずにいうと商品である人材を取られてしまうと売り上げが減りますからね。。
まとめ
正直私の環境が良いのもあると思いますが、ネットで酷評されるほど悪いものではないのかなと思います。
何を求めているのかによってオススメできるできないは変わってくると思います。
高給を求める人はオススメしませんし、未経験職種に就きたいという人には研修がしっかりしているところを選べばありな選択肢だと思います。
ITエンジニアのような技術職系の仕事を希望しているのであれば、悪くない選択肢だと思いますね。
あくまで「派遣」だからこそ無茶な働き方はさせられないと思うので、ワークライフバランスも取りやすいのではないでしょうか。
定年までずっと働き続けられるかは正直わからないです。
なので、いろんな経験を積んで経験を活かせる会社に転職を考えている人も良いのではと思います。
(会社を辞める時に派遣先企業との兼ね合いがあるので退職相談を早めにする必要がありますが)
私みたいな未経験技術職に挑戦したいけど正社員じゃ選考に落ちまくる!という人にはあっていたのかもしれませんね。
今のところは割と満足しています!